この記事では、こんな疑問にお応えします。
薬物犯罪捜査に従事する麻薬取締官のスケジュールは、人によって全く違います。
相手がいる仕事なので、相手に合わせなくてはならないからです。
そうは言っても、それでは全くイメージできないと思いますので、スケジュール例を挙げて解説します。
麻薬取締官の1日のスケジュール
麻薬取締官の仕事を大きく分けると、
- 逮捕前の内定捜査段階
- 逮捕後の事件処理段階
に分けられます。
内定捜査段階
密売人を内偵するAさん
9:00 出勤
9:00〜12:00
前日の内定捜査の結果の報告書を作成
前日の犯人の行動を報告書にします。
いつ、どこで、どんな行動をしたかを書類にまとめます。
12:00〜12:30
食時
12:30〜15:00
前日に密売人と接触した「客」の家の確認捜査
15:00〜
密売人の家付近で張り込み
対象が家から出てきたら、尾行を行う。
薬物密売行為の確認、客の特定
22:00 事務所に戻り、帰宅
薬物密輸組織員の行動確認中のBさん
7:00 出勤
8:00 空港へ移動
9:00 〜
犯人の入国を確認。
ひたすら尾行
(立寄先や会った人物を確認)
対象がホテルに入ることを確認
【夜は車中泊(交代で張り込み)】
翌朝
対象がホテルから出ることを確認
ひたすら尾行
(立寄先や会った相手を確認)
対象がホテルに戻ることを確認
【夜は車中泊(交代で張り込み)】
翌朝
対象がホテルから出ることを確認
対象が空港から出国
18:00 事務所に戻り帰宅
こんな感じで、1度内偵を始めたら、帰れない時もあります。
逮捕後の事件処理段階
犯人を取調中のCさん
8:30 出勤
9:00 〜11:30
拘置所に移動して取調べ
11:30〜13:00
昼食、午後の取り調べの準備
13:00〜16:30
取調べ
17:00 事務所に戻る
17:00〜19:00
取り調べ結果の報告と明日の取り調べの準備
19:30 帰宅
取調べをしていると、1日のスケジュールは決まってきて、毎日こんな感じになります。
麻薬取締官のスケジュールは人それぞれ
このように麻薬取締官のスカジュールは、従事している仕事によって全く異なります。
相手がいることなので、どうしても「不規則になりがち」です。
ただ、ルーチン業務は少なく、日々、考えながら仕事をする必要があります。
つまり、能動的ではなく主体的に仕事をするので、効率の良い捜査を考えるのは大変ですが、面白いです。
また、何日も張り込みをして、犯人を逮捕した時の達成感は、なんとも言えません。
「自分の頭で考えて捜査し犯罪組織に立ち向かう」
これが麻薬取締官の仕事の面白さでもあります。