この記事ではこんな疑問にお応えします。
麻薬取締官は厚生労働省の職員で、身分は「国家公務員」です。
ですから、国家公務員の給料体系となります。
今回は、イメージしやすいように、モデルケースを例に麻薬取締官の初任給を解説しました。
この記事を読めば、麻薬取締官の給料を理解できます。
もくじ
麻薬取締官の給料の決まり方
麻薬取締官は国家公務員です。
公務員の給料は「俸給表」に基づいて決まっています。
公務員の給料の決まり方について詳しく解説します。
基本給は俸給表で決まる
公務員には、「級」と「号」という立場を示す数字があります。
そして、国家公務員の給料はこの「級」、「号」によって決まります。
具体的には、「俸給表」という表があり、この表に基本給が書いてあります。
俸給表は、縦軸が「級」、横軸が「号」となっています。
そして、1級1号であれば、表をみると基本給がいくらと書いてあるんです。
実際の俸給表はこちら。
このように、公務員の基本給は、自分が何級の何号なのかにより決まります。
初めは1級から始まります。
麻薬取締官の場合、1級、2級が「係員」です。
3級になると「係長級」です。
「号」は1年ごとに、その年の評価により上がっていきます。
麻薬取締官の給料は行政職俸給表(一)が適用される
俸給表には種類があります。
オーソドックスなのは、行政職の公務員が適用される「行政職俸給表」です。
海上保保安官や検察官は「公安職俸給表」が適用されます。
医者や薬剤師は「医療職俸給表」が適用されます。
では、麻薬取締官は?
治安を守る仕事なので「公安職」と考えがちですが、「行政職俸給表(一)」が適用されるんです。
採用年度の俸給は?
麻薬取締官に採用された年の級は「1級」です。
係員です。
「号」は人により違います。
例えば、4大卒か大学院卒か、社会人経験の有無などで多少変わってきます。
新卒の薬剤師の場合、「34号」くらいです。
1級34号の基本給は「19万5千円」くらいです。
基本給以外の手当
基本級以外にももらえる手当があるので各手当について説明します。
地域手当
勤務地によって「地域手当」という手当がもらえます。
これは、勤務地によって生じる物価などの支出の差を埋めるため等の手当です。
東京が1番高くて「基本給の20%」
大阪は16 %
名古屋は15%
福岡は10%
那覇は0%
などと決まっています。
東京勤務の場合、
地域手当=基本級×0.2
となりますので、基本級が19万5千円の場合、地域手当は「3万9千円」くらい貰えます。
超過勤務手当(残業手当)
超過勤務手当もでます。
公務員の1日の労働時間は「7時間45分」ですので、この時間を超えて仕事をした場合は、残業となります。
麻薬取締官の仕事は、定時で終わることは少ないです。
なぜなら、犯人の行動を見るので、どうしても相手に合わせる必要があるからです。
なので、残業時間は増えます。
しかし、全額、残業手当がでるかといえば、そうではありません。
残念ながら、全額は出ません。
正直少ないです…。
住居手当
国家公務員の場合、賃貸住宅に住んでいれば、住居手当がでます。
上限は2万8000 円です。
モデルケースとしては、
家賃 2万5千円の場合、住居手当は「9千円」
家賃 5万5千円の場合、住居手当「2万5千円」
家賃 6万1千円以上、手当は「2万8千円」
です。
給料の支給額
公務員の給料日は、毎月16日です。
採用された月の16日には、給料がもらえます。
俸給が1級34号、東京勤務、家賃6万5千円の家に住んでいる場合、
基本給 19万5千円
地域手当 3万9千円
住居手当 2万8千円
合計 26万2千円
となります。
残業手当は、その月の分が、翌月に振り込まれるので、初任給では支給されません。
給料からの控除額(引かれる額)
初任給26万2千円。
やったー!
と喜ぶのはまだ早いです。
悲しいことに、ここからお金が引かれます。
引かれるのは、「社会保険料」と「税金」です。
社会保険料とは、健康保険や年金などのことで、初任給の場合、大体「3万3千円」くらい引かれます。
税関は、所得税として、「5千円」くらい引かれます。
なので、引かれる合計額は、「3万8千円」くらいです。
因みに、2年目からは「住民税」がかかるので、更に引かれます。
給料の手取り額
上のモデルケースの場合、初任給は、
支給額「26万2千円」
控除額「3万8千円」
手取り額「22万4千円」
となります。
麻薬取締官の初任給(まとめ)
東京勤務で、賃貸住宅に住む麻薬取締官の初任給(手取り)は、大体「22万4千円」です。
もちろん、勤務地が那覇になった場合、地域手当は出ませんので、もっと下がります。
家賃が安ければ、住居手当が減額になるので、もっと下がりります。
このように人によって条件が変わるので、今回の初任給の額は、目安程度に考えてもらえればと思います。
ただ、公務員の給料体系は、勤務期間が長くなるほど増えていくしくみです。
なので、若いうちは少ないと感じるかもしれませんが、勤続年数が増えていくにつれて、大企業と比べても見劣りすることなくなりますよ。